ミュンヘンとチロルを巡って(ドイツ・オーストリア旅①)
主な目的はずっと憧れていたアルペンスキーのワールドカップを見に行く為。
子どもの頃に読んだ絵本「山のクリスマス」の舞台で
その中の細やかな生活のディティールに引き込まれ
その素朴な佇まいに親近感を持った場所だった事も大きいです。
ワールドカップのトピックで言えば、
私史上最大級に応援しているマルセル・ヒルシャーが
通算勝利数に並び追い越す事が可能なタイミングとなって
歴史的な瞬間が見れるかも知れないという偶然棚ぼたな僥倖☺️
*なおこの上にはイングヴェイ・ステンマルクという伝説のスウェーデンの選手が単独峰としてそびえている…ヘルマンは世界2位(当時)
初秋に骨折していたヒルシャー…
2番目に好きなドイツのフェリックス・ノイロイターも靭帯断裂という大怪我をして、
私は一体何を見に…と凹んでいたけどシーズンインしてから
奇跡的な復活を遂げるヒルシャー!
…という話はさておき旅の話です。
ざっくり予約や準備は
今年行くつもりではなかったので出遅れ…
キッツビューエル2試合とシュラドミング1試合、
各2会場のチケットが買えるかチェックしてから
(チケットは主催団体ではなくご当地のスキー協会の管轄)宿を検索。
毎年数万人の観客を誇るイベントゆえ宿がなかなか見つからず、
自分としては珍しく3社の予約サイトで宿を抑える事に。
キッツは最寄り駅では見つからず2つ隣の駅で米国系ホステル予約サイト経由。
シュラドミングはキッツビューエルに比べると比較的歴史の新しい会場なので
行けたら行こう程度ではあるものの、
平日の夜のイルミネーションキラキラのバカ騒ぎに
山奥に5万人が集結!って見たくないですか?😂
…が簡単には宿が見つからず、
AirBNB(リクエスト式の民泊)でギリギリ妥協できる金額の宿を見つけるも
「ゴメンナサイ、カレンダークローズするの忘れてたわ」で断られること2回…
もしかしてアジア人だから断られるの?疑念もあり、
もう一度通常の予約サイトを精査しながら再検索。
全く近くない(6〜7km離れた山の上の方)けど
路線バスで上がれて例年レースを見る為のシャトルバスが出てるのを確認!
正直心づもりの金額は上回っていたけど仕方ない、
泊まれなきゃ行けないか生命の危機が待っている😱
夏に値ごろなエティハド往復を抑え、
レースのチケットは一日だけ贅沢をして、
(キッツ分の欧州外は事務所に留め置き、シュラ分は宿宛に送付)
鉄道はドイツ国鉄DBとオーストリア国鉄ÖBBのアプリでオンライン予約。
(予約した列車以外チケットは使えないのが面倒)
リフト券は欧州圏外は予約不可だった😞
旅の雑感として…
ドイツは親切で良い人も多いと率直に思うけど、
融通を利かせる事が規則違反に繋がる場合は原則を曲げない国なんだなって事。
感覚的には(日本の)公務員と近い気がします。
そのパチーンと弾かれる感じは冷たく感じる事もあるかも。
チロルの風景は外国に来た気がしなかった、
長野県の大町市〜白馬辺りによく似てる。(勿論こちらがオリジナルだけども)
ともあれ、ドイツ・オーストリアで出会った親切な人は本当に多くて
・機内で軽い咳をしたらのど飴をくれたおばちゃん
・コインロッカーを探そうと案内図を確認した矢先に現れて教えてくれたおばちゃん
・卓が空かないので片隅でご飯を食べてたら同席しろと呼んでくれたおばちゃん
・道路の反対側のバス停を聞きに行ったら丁寧に教えてくれたタバコ屋のおばちゃん
・車掌さんとのやりとりに助け船を出してくれたおばちゃん
・「このバス停で降りたいから教えて」に大声で呼んでくれた運転手のおじさん
(↑これは何処に行ってもよくやるw)
…圧倒的おばちゃんの勝利…ドイツ語圏はおばちゃんに頼るに限る!
心に残った出来事としては…
・ミュンヘンの有料トイレでherren🚹とdamen🚺を間違えたお兄さんが途中で気付いて引き返して来た時ジッと見てた私と目が合って「やっちゃった」って顔していた事😂
・ホフブロイハウスはイタリア人?の店員さんだけが親切だったし、
英語で説明してくれた。
・列車で犬連れのイタ泥酔おじさんと泣き怒りおばさんの夫婦が禍々しい空気を。
周囲に言われた事を3倍返しくらいで返してる空気のおじさんヤバい。
最後は乗務員につまみ出された。犬がめちゃ可愛くて気の毒…
・キッツの隣村でぼんやり歩いてたら「さっさと渡れ!」て
全身でジェスチャーしてくるシトロエンのモジャ髪眼鏡おじさん。
十中八九フランス人。
・シュラドミングの宿へ深夜に帰ったら閉めだされて呼び鈴ビービー鳴らしたら、
ドイツ語しか喋れないスキンヘッドおじさんがお小言言いながら現れるも
言葉が通じない同士でニヤッとして終了w
・宿のサウナに行ったらタオル巻いただけのカップルがいて、
更衣室?も男女共用?丸見えでシステム判らずサウナ断念😭
・前出ののど飴おばさんのダンナさんがわざわざ英語で
「朝ごはんは魚かな鶏かな(チラチラこっちを見る)」
「もしかしたら寿司かもしれないね(めっちゃ見てくる)」
・前出の同席おばちゃんが途中でデザートを買いに行って
ダンナさんと2人にされるも、ダンナさん英語できない風で緊張が伝わる…
私にも緊張が伝染😭
・ドイツ訛りの流暢な英語が聴き取りづらくて、得意の質問攻めができない…
・ダンケシェーンの言い方だけは上手くなったと思うw
・一番使った英語はMay I have this seat?
・スーパーはオーストリアのMPREISがお気に入り。
店舗によったら日曜もやってるしパンが美味しい、ロゴも好きw
心に残った出来事…(試合とかスキーとか編)
・人類最高の発明:グリューワイン(6€)
・スイス応援の人たちの人数の割の静けさ
・フランス人の個性を競うスタイル半端ない
・イタリア人満員の列車で立ったままエナジードリンクでパーリィタイム(面倒)
・イタリア人サッカー風決起集会でドミニク・パリス応援(うるさい)
・次の日のスタート順を決めるパーティとダウンヒルの表彰が
いい場所で見れるからダウンヒルの高額チケットが速攻売り切れるのか…
・手術から間もなく出場できないノイロイター来てるのは声で判った
(眩しすぎて姿は見えず)
・VIP席はグリューワイン・サンドイッチ付き、正直6杯飲みました😂
・イギリス人の多さの謎(冬スポ・コンプレックスあるのでは疑惑)
・ヤーパン(日本)から来てる兄さんが場内DJに紹介され歯切れの悪いコメント😢
・ヒルシャーのそこまでの強さを考えると新記録がキッツで決まらないとは😱
・ド吹雪。表彰終わった途端に青空スッキリ。山の天気☃
・朝のニュース番組が出張してシュラドミングロケ。
昼の番組も大雪情報と会場のコースコンディションの情報が2大テーマw
・あちこちで聞いた Hulapalu↓ がこの会場では歌手本人まで登場で盛り上がる
・キッツのトイレ( ・∀・)イイ!! シュラのトイレ笑うしかない😂
・シュラドミングの2本目までの間、
スーパーに時間つぶしに行ったら駐車場が発煙筒でパーリィタイム…
・平日ゆえオーストリア人が8割以上(個人の感想です)
・マルセル?ヒルシャー!!!って
得点時のブンデスリーガみたいなコール&レスポンス楽しすぎw
ミハエル・マットは愛称ミッヒでマットがマーにしか聞こえず
・シュラドミングのヒルシャーは辺りを睥睨していた…王様か😂😂😂
・ヒルシャーの優勝と記録到達に感激していたのに、
気付いたらずっと話掛けてきてた兄さん達と変顔撮影会😂
…期待していた(オーストリア国内の)勝利数の記録に到達及び新記録は、
ヘルマン・マイヤーの記録に肩を並べる所までしか見れなかったけれど
その歴史的瞬間に立ち会えた事が本当に嬉しかった☺️
骨折のニュースを目にした時の絶望感からこんな結末が待っているなんて😭
シュラドミングの発煙筒についての付記。
こういうのって普通は凶悪な空気が感じられたり、
騒ぎに便乗する社会の(不況等の)ドス黒さを感じられたりするものだと思うけど、
停めてあるクルマは避けているしおじさんお爺さんも慌てず和んでいるし、
失業関係ないお若い層がキャッキャしてるモノだったりで、
オーストリアって豊かなんだなと思わされた。
実際失業率も低め安定なのね。
インスブルックとガルミッシュについては別に書けたら書きたいけど書けるかな😂
そこそこ不自由や不安なく旅が出来たのは一昨年のスペイン行きが大きかったです!
ヨーロッパは夢の国ではなく実在する!ってフワフワ感が消えたのと、
長距離鉄道に乗る心のハードルが下がりました、鉄道さえあれば移動できる!
スペインと比べると道に雪があってツルツル滑りそう…だけど、
首絞め強盗は出ないしそこまでの泥棒対策をしなくても良いかなという安心感と。
(2年後に)アルペンのクラシックレースを見に行きたい
来年は平昌五輪を現地で観戦したいので、
キッツビューエル~シュラドミング*を見に行きたいけど
決行するなら再来年かなと。
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以前このレースを見たいと思って航空券をチェックした時は
HISの店頭でオーストリア航空のザルツブルク便なら10万円、インスブルックまでだと26万円(直行だったのか?)!
10万円なら行けるやん!と宿も探してみた。
(リクエスト式)海外ホテル予約サイトだとエリア外で
HPを持ってる宿を探したけど一番安い所で素泊まり45€(今よりかなりのユーロ高)…はいいとして、
最低一週間くらいの予約が必要でしかも予約表に空きが見つからない…
英語ページも併せ持つHPを持ってるような高級リゾートは手の出る価格帯では無く…
個人手配旅行すらした事が無かったのでここを乗り越えて「よし行こう!」にはならなかった…
のち、燃油チャージがえげつなくなって観戦熱自体が冷えて数年経ちました。
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ふと気付いたら
海外航空券は郵送不要のe-ticketが主流になるし、
シェールガス等々で冷えて燃油計上は下火に、
欧州間のLCCは高速バス並みの料金に
宿の予約サイトは日本語でダイレクトに予約できるサイトが複数あるしで
全く状況が変わりましたね。
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そんなこんなで何となくのプランニング等々。
・せっかくのキッツ、メインレースのDHあたりは良いチケットで見たい。
・スキー道具を持って行く場合は受託荷物になるので、ロストに備えて空港にあるミュンヘン一泊。個人経営のガストホフ可愛らしい!送迎があるか駅から徒歩圏か。
・ミュンヘン~キッツはÖBBもあるけどバスの方が便も多そうで時間も短い。
・キッツは共用キッチンのあるゲストハウス見つけたのでそこにしたい。
ハーネンカムコースのリフトから徒歩5分。大手スーパーSPARも近い。
・キッツ~シュラートミングはÖBBのみか、1日の便数も少ない。
・シュラートミングは川にエリアを寸断されてて安めの宿は川に区切られたエリアの様、苗場っぽい。一泊だけの予定。良い感じのガストホフあり。
・チロル州の州都インスブルックも行ってみたいが…
・キッツビュールもシュラートミングも市内バスがある模様。
・チロル州の観光事務所のページはいつの間にかスキーに特化したページが出来てる!
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*アルペンW杯の元になった3大大会のスイス・ウェンゲンのラウバーホルン大会、
独仏墺三国持ち回りのアールベルグ・カンダハー大会、これをざっくりクラシックレースと呼んでる。
中でもオーストリアのキッツビューエルで行われるハーネンカムは
その翌週のミッドウィークにある(平日なのに観客5万人)高速ナイトレース・シュラドミングとセットで
シーズンハイライト中のハイライト!
サッカーで言ったらクラシコみたいな存在。
毎年アーノルド・シュワルツェネッガーがオーストリアに帰国してこのレースをモブとして楽しむのがおなじみの光景。
翌週からウインターブレークが開けるバイエルン・ミュンヘンの主力選手**たちも(スポンサー繋がりもあってか)よく見にきてる。
**(在籍時の)シュバインシュタイガーとアラバはトップレーサーと親交があるので良くTVに抜かれる。
シュバインシュタイガーはサッカー一本に絞る前はスキーの有望選手でもあったのでその頃の幼なじみノイロイターと仲良いし、
(逆に怪我でベンチ外のバスティとノイロイターが仲良くサッカー観戦していた事も)
アラバは国民スポーツ大賞を2人で分け合うヒルシャーとお互いの試合を見に行ってる模様。